首里琉染の紅型の歴史
紅型(びんがた)とは、沖縄を代表する伝統的な染色技法の一つで、その起源は古く、13世紀~14世紀頃ともいわれています。
琉球王国時代は主に王族や士族の衣装として染められていました。
植物染料と顔料を併用した色あざやかな紅型は、南国沖縄らしい特色のある色合いで、今現在も国内外で大変高い評価を得ています。
首里琉染の紅型の特徴
一つ一つ真心を込めた手染め
首里琉染では、伝統である紅型染めを、職人が一点一点手作業で染め上げています。
型染めや筒描きなど技法やデザインにもよりますが、反物一反仕上げるのに、かなりの期間かかります。
職人が心を込めて布地に丁寧に染料をさしていく姿を工房で見ることもできますので、ぜひ、お気軽に工房にお立ち寄りください。
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研究を重ねた天然染料
首里琉染の紅型が誇るのは、何といっても、こだわりの天然染料です。
先代・山岡古都は天然染料の研究家としても功績をあげており、特に貝殻から抽出する「貝紫」はとても貴重な色で、染色学会を驚愕させました。
山岡が研究を重ねて生み出した多くの染料に関する資料をもとに、首里琉染独特の色合を継承しています。
首里琉染では、伝統の紅型本来の風合いを追求しつつも、さらに技術を高めていき、上質な紅型を生み出すことを目指しています。
伝統を重んじながら、時代に合わせた商品開発へ挑戦を続けていきたいと考えています。
沖縄の文化と美を愛する人々に、首里琉染の紅型をぜひご覧頂ければと思います。
紅型の制作工程
型染
- 型置:
生地の上に型紙を置き、ヘラで防染糊を引く - 色差し・隅取り:
彩色後、模様の中心部や縁部などに濃い色を塗り込む - 蒸し:
色止め - 水元:
防染糊や余分な染料を落とす - 完成
筒描き
- 筒引き:
糊筒に防染糊を入れ、下絵に沿って絞り出しながら描く - 色差し・隅取り:
彩色後、模様の中心部や縁部などに濃い色を塗り込む - 蒸し:
色止め - 水元:
防染糊や余分な染料を落とす - 完成